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番外ノ話 忘れられた茶壺 〜茶壺曼陀羅 其ノ四.五〜

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最後の夜のお話は、忘れられた茶壺の話。
あまりにも馴染み過ぎて、うっかり見落とした茶壺の話。

 愛称 :−
 容量 :130cc
  色 :深い朱の混じった赤茶
 購入店:海風號
購入時期:2004年3月6日
 値段 :1万円でお釣が来る
 作者 :周健良
 用途 :青茶全般(東方美人、単ソウ除く)
 惚れ点:表面の土のぽってりしたザラ感
     表面を走る湯の気配が溜め息を付くようにふぅっと引いていくところ。
 弱点 :ちょっとデザインに走っている所

さて、7つの茶壺のお話を書き始めてから、はたと気が付いた。
このダイニングの茶壺乾燥場におる彼奴は、なんぞや?と。

一番使用頻度の高いこの茶壺の存在を、全くすっかり綺麗に忘れていた。
在るのが当たり前過ぎて数に入れるのさえ、忘れていた。
しかも、唯一の作家モンなのに。(知らずに買ったんだけど)
あまりと言えば、あまりの仕打ちに、自分でも吃驚。

棚に仕舞う暇もなく、茶壺乾燥場と机の上を行ったり来たりの忙しいコ。
新しい青茶が来ると、たいていまずはこれで煎れてみる。

何が使い良いのか、改めて考えると容量と仕事の丁寧さ。
びっちりと口のキレも良く、多少濃く出し過ぎても苦味を余り感じさせない。
そして、見る見るうちに育っていく楽しさ。

作家モノが作家モノである所以はやっぱりきちんとあるし、お金を出す価値もあるのだと言う事を教えてくれた茶壺。まぁ、だからと言って、ネームバリューやブランドで茶壺を買おうとは思わないけれど、そういう世界もありだとも思う。商標は、伊達ではないのだ。

      。。。終章へ続く

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Comments

この道具とのなんともいえない自然な感じがする関わり方って理想だと思います。「地味に見えるけど実はコレ作家モノなんだよ」なんて風に、茶を注ぎながら小声でぼそっと言ってみたい。

Posted by: しながわ | 2004.12.02 at 02:51 PM

ありがとうございます。
なんか、もうあるのが当たり前になる程、馴染めると言うのは幸せな事だと思います。
作家モンなのは、自分も知らなかったので恥ずかしくてよぉ言えませんわぁ。てへへ。

Posted by: | 2004.12.02 at 10:52 PM

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