見仏と写真
“惚れ惚れする”
仏像を信仰の対象とかとしてではなく、ただ「仏(ブツ)」として見る。
みうらじゅんといとうせいこうに倣うなら、それが見仏。
増長天の腰のひねりに「サタデーナイトフィーバー入ってるね」とか、なりきって言ってみたりする。
(国宝に向かって、言うに事欠いて!とかいうのは、勘弁)
ボケとツッコミとがあって、でも美しいものには平伏すしかなくて。
結局、単純に感性に従うのみなのだな。
唐招提寺展は、博物館と言う場所に仏像を移したからこそ、余計にその「仏」感が増すように思う。
照明も素晴らしかったし、写真を撮るならこの構図みたいなのばかり考えていた。
で、図録と並べて売られていた2001年に東京都写真美術館で開催された『GANJIN-鑑真和上と世界の写真家展』の図録の写真に目が行くわけで。
シーラ・メッツナーの粗い粒子感の強い焼きと、繊細な対象の組み合わせの妙にひかれる。
ヴィム・ヴェンダースの写真はパンで撮った映画構図臭さと、色彩と照明の感性とにひかれる。
アラーキーは、もういいから貴男はオンナ撮ってて下さい、って感じで。(苦笑)
結局、シーラ・メッツナーの絵葉書を束で購入してきた。
結局、見仏ひとつとっても、ファインダーを通しての景色を考えてしまう。
そして、他人のファインダーを通した「仏」に息を飲む。
そんな自分にちょと苦笑。
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