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曾我蕭白展を観ました

“水墨の色”
050430

今日は、午後から母親と京都国立博物館へ「曾我蕭白—無頼という愉悦」を観に行ってきた。全部観たら、ほぼ3時間かかった。すげぇ。
のーとみさんに薦められ、“ま”嬢にも面白いと言われ、行った甲斐はあった。

曾我蕭白の画を観るのは初めて。予備知識ゼロ。なんで、びっくりした。当たり前の顔をして、全てがデカイ。大胆過ぎる太い筆致、繊細に過ぎる描線・濃淡。グロさ、エグさ、繊細さの同居が面白い。

「群仙図屏風」は、当たり前だが凄かった。何が凄いって大きいのも人物の気持ち悪さも凄いのだが、モノクロと極彩色が違和感なく同居しているのが怖いくらい凄い。通常、この組み合わせは、色が浮き出して目立つように使うと思う。が、この画は両者が融合している。モノクロがそれだけの力を持ち、色彩がモノクロにトーンを合わせている。有り得ねぇ。
かと思えば、「孔雀図」のような墨の濃淡と削ぎ落とし切った描写や、「酒呑仙人図」みたいなキュートなオヤジを描いてみせたり、本当に間口の広い人だ。そして、全ての画において波が細やかで美しいのが印象に残った。

嗚呼、「獏図杉戸」が生で観たかった。

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Comments

楽しまれたようで、勧めた身としてはホッとしました。
蕭白は好き嫌いがハッキリする画家だけに、ドキドキしてました。面白いのは間違いないから大丈夫とは思ったのですが。

ともあれ、やたら圧倒されますよね。友人で見ていて倒れそうになったので休憩所のベンチで30分ほど仮眠してから続きを見たという人がいます。私もクラクラしました。

「獏図杉戸」は無かったんですね。あと「唐獅子図」もなかったんですよね。私も、「孔雀図」「酒呑仙人図」「李白酔臥図屏風」は生で見たかったです。展示換えの都度行きたいんですが、流石に京都は遠いです。東京に持ってきてくれないかなあと本当に思います。

Posted by: のーとみ | 2005.05.02 12:24 AM

国立博物館のHPを見た時は、どうかなぁ?と思っていたのですが、実物見たら飛びました。(笑)
今回の蕭白ほど実物と印刷物の落差が激しい画家はそうそう居ませんね。図録見ても、形は同じなのに全く別の物にしか見えないというこの凄さは如何に!?と思いました。まぁ、画の展覧会の図録はいつも買わないのですが。

あと、蕭白は本当に酒好きで酒呑みで、それを画に描いてまで主張してしまうようなへべれけっぷりも好きですね。指で牛描いた襖も、ヘロヘロしながら描いた様が浮かんで笑ってしまいました。(しかも、自分で“酔指画”とか書いてるし)

Posted by: | 2005.05.04 11:41 AM

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