写真集を買った
“うねる”
岩波書店の日本の写真家シリーズの奈良原一高さんの巻を買った。
1997年初版が買えるって、嬉しいような微妙な感じ。
これは、ベスト盤みたいなもんだと思うけれど、やっぱり胃の腑を鷲掴みにされる感覚。
特に、写真集「静止した時間」や「王国」に掲載されているものは、怖いとさえ思う。
奥底に仕舞っている、見ては行けないものを取り出すような怖さ。
カメラと言うものが相対するのは、通常は眼に見えるもの。
そうじゃないものまで見せるのは、白と黒の削ぎ落とした画面だからこそと思う。
いろいろ考える、感動とか綺麗とかじゃ無い面を撮ると言う事を。
記録としての写真じゃ無く、情報伝達の手段としてでは無い写真を撮ると言う事を。
それに追い付く為の技術とか。技巧じゃなくて、技術。
結局その作業は自分を曝け出す恐ろしい作業なんだけれど、写真を撮るって自分の眼球取り出して見せるのと変わり無いかなぁと。私の世界は、こんな風に見えているのです、あるいは、こんな世界があればいいのに、って感じで。
写真って、だから時々どうして良いか分からなくなる。
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