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吉原御免状@劇団☆新感線

“格子の中は”
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ちょうど一年前の9月13日に、大人計画の橋本じゅん客演の舞台で小劇場デビューを果たしたワタクシ。遂にDVDでしか観た事のなかった劇団☆新感線の舞台、吉原御免状を観てきました。
以下、原作ファンのにわか劇団☆新感線ファンの熱い(?)レビュー、ネタバレ有りです。そういうのが困る方は、お読みにならないでください。ぺこり

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「吉原御免状」は、隆慶一郎さんの原作がとても好きで何度読み返したか分からないくらい。それを劇団☆新感線が舞台にすると言うのだから、実は「別物になるのではないか!?」と言う不安が結構大きかった。が、舞台を観て、その不安は解消。見事!吉原御免状ダイジェストが出来上がっていた。(褒めてます、実はとても。)あれだけの娯楽要素の詰め込まれた濃い原作を、誠さん+勝山+義仙の三角に焦点を絞る事でうまく細部を削ぎ落としたなぁと。エロもそれなりに残し(真面目にエロいし)、笑いを排し、もっすごい真面目。原作へのリスペクトが感じられて、私は好き。今まで以上に歌舞伎の要素も濃いし。ちょっと内容が詰め込みすぎで、目が回る。ただ、今までの劇団☆新感線ファンには真面目になりすぎて物足りないのでは?な一面も感じる。殺陣のダイナミックさと美しさを前面に出してるのは、相変わらずであるけれど。
この意図的な真面目さは、パンフを読めば納得出来る。そうか、そうしたいのか〜。

舞台は、照明の光の線の見せ方とと格子の陰影が、やっぱり好き。格子って影が付くと奥行きが深く見えるのだなぁと。青の照明と漆の赤っぽい格子の色合いの組み合わせが、綺麗。
それから、回転する舞台が効果的で映画のカメラワーク的に場面変換がされるのが、観ていて滑らかで気持ちいい。場面も立体的に観られるし。勝山と誠さんの湯屋での再会シーンが、特にいい。

配役に関しては、一番意外なのは橋本じゅんさん。あれだけ動きのない、ギャグのないじゅんさんには、吃驚。やっぱり彼が出ると、無意識に笑いを期待する心が何処かにあるので、本当に真面目で吃驚する。まぁ、阿修羅城2003での浮きっぷりが観ていて私的には非常に痛かったので、中途半端よりはいっそこのくらいの方が良いのかもしれないとも思う。
松雪さんは、太夫張ってた頃より、ただの勝山になってからの方が好き。清楚で淫美、引き算の綺麗さ。最初の太夫の大仰衣装があるからこそ、薄い着物になった時の骨のないような身体の動きが艶かしく対比されるのだろう。ちょっとお疲れ気味?
梶原善さんの水野は、上手〜くインパクト強く、飄々とした雰囲気は崩さず、今回の配役では一番好きかも。
粟根さん、目付き悪くて良いわぁ。右近さん、今回は歌わないのか。。。寂しい。
おひょいさん、台詞噛み過ぎ。(苦笑)でも、それでもしょうがないなぁと思わせるのは「人たらし」の役がやれる所以かな。殺陣のない幻斎でも、これならありだろうと思える。にしても、噛み過ぎ。
生の堤さん、生の古田さん、うっとり。(笑)堤さんは、やっぱり総髪(下げも含む)が似合うと思う。現代劇の時にはない魅力がある。野獣郎も好きだったが、誠さんも良いわぁ。ニヤリ笑いが良いのだ、あと足の筋肉。着物のチラリズムは、良いねぇ。ただ、誠一郎という役はめちゃ強いのに俗世界に対して受動的な面の多い人でしかも主役(訳分からん説明)なんで、難しかったのではなかろうかなぁ。受動的な主役て。だからこそ梶原さんの水野役がおいしくなるのだろう。
古田さんの義仙は、最後の誠さんとの対決の所で誠さんを人に引きずり落とす台詞が人間臭くて良い。原作にあったかな?あの台詞。エロでワルで、いやぁ、まいる。カツラ、ボリュームあり過ぎな気が。。。。ひょっとして太られました?また。

不満だったのは、おしゃぶ。うざい。あれは童女だからこそやっても良い事を、半端に可愛い若い娘にやらせてるので、うるさく感じる。だから、あのラストシーンの大円団は、ちょと納得いかない。あのおしゃぶの台詞で納得させられるのか。。。(誠さん、ちょっと明るすぎるし。も少し哀しみに縁取られた諦念が欲しい。でもこれは解釈の違いかもしれないし。)高尾太夫の「はきなんし」で終わらせて最後に繋がった方が、私はすっきりするのだが。おしゃぶはねー、子供でキーパーソンなだけに難しいのだろうけれどな〜。いっそ、高田さんにやっていただいてもよかったのでは!?(笑)
それから、古参ファンらしき方が古田新太登場!ってだけで笑わはるのはどうかと。まだ何もしてへんやん、と思う。笑うシーンでもなかったと思うんだけれど。あの衣装が笑えたのか?なぞ。
それから、吉原初日は是非“みせすががき”をBGMにして欲しかった。合わないかもしれないので、単なる我が儘だが。
あと、疑問点なのだが、私は原作ファンなので時代背景とか、あの設定での吉原の成り立ちとかを補強する知識を持っているが、原作知らない人はどうなんだろう?おばば様の夢で、かなり上手に説明されているとは思う。が、湯女の技とか、秀忠の妄念とか、何故誠さんが総名主になると全てが解決するのかとか、説明しづらい部分、知識的な部分が多いと思う。まぁ、そう言う面もひっくるめて「歌舞伎」だなぁと。番付買わなくちゃ!の世界かな?

各場面いろいろ。
虎乱の陣、ビジュアルで見るとものすごく納得。そうか、ああなるのか。
勝山の私刑のシーン、あれを生で見せられると本気で引く。だから、やるのだろうけど、きついなぁ。
加賀爪甲斐と水野が一緒に、死に花咲かせに!と裏柳生に挑む時の2人の笑顔。ああ。。。こういうの大好きだ。
誠さんの殺陣は、ほんと美しいし、スピードもあるし、ずっと見てたいわ。
勝山の「主さんに惚れんした」は、言わずもがなでしょう。

ちょっと展開が早すぎて、しんどい面もあったけれど、十分に満足堪能させていただきました。おかげで、熱く書いてしまいました。脈絡ないけれど、勢いはあるので、すみません。それと、誠さんは「せいさん」であり、「まことさん」ではありません、念のため。(笑)
いやぁ、楽しかったっす。多謝。
(9/14追記あり)

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