北斎展に行って来たよ
“半券と出品目録”
東京国立博物館・平成館で本日から開催されている北斎展に行ってきました。
初日なのに、空いてる〜♪ゆっくり、じっくり、満喫してきました。
だいたい上野の展覧会って狂ったように混み混みで、人混みに辟易するのがオチなのに。初日ってことで皆様ひるんだのか知らん。うふふ。
ゆっくり回って、全点観るのに約2時間かかりました。
で、第四期からもう1回観たので、計1.5周。
以下、浮世絵にも北斎にもほとんど予備知識のない一般人の感想。
時系列で展示されているので、上手になって行く様が非常に分かり易い。浮世絵版画は絵師・彫師・摺師の三者のコラボレーションだけれど、第一期・第二期は、北斎の絵よりも摺師の技量に目がいってしまう。しかし、第三期くらいからは北斎の絵が勝ち始める。で、もう第五期くらいになると、北斎以外の何者でもなくなる。60代から花開くて、恐ろしい人やと思う。
あと、ちょっと違うけど、「凱風快晴」の初摺りと後摺りの並列見比べ、あまりにも差が歴然としてて面白かったし。
で、やっぱり特筆は第六期の画狂老人卍期。
もう、この時期の肉筆観る為だけに、この展覧会に行っても良いと私は思う。確かに「富嶽三十六景」とか「西村屋版中判花鳥シリーズ」「百物語」も凄いんだけど、所詮版画(というと語弊があるが、これはデザイン美だと思うので)なのだ。肉筆の力は、本当に恐ろしい。しかも75歳以降に描かれたってのが、更に恐ろしい。特に私がやられたのは「西瓜図」。
私的お気に入りは「鳥羽絵集会」(めっちゃ可愛い)、「そのゝゆき」前編、森治版短冊版シリーズ、富嶽三十六景 江都駿河町三井見世略図(この構図、写真的めっちゃ好き)、百物語、西村屋版中判花鳥シリーズ、巌頭に鵜図、肉筆は全部だけど特に「西瓜図」「柳に烏図」「狐狸図」、他。
なんかうだうだ書いてしまったけど、観ないと分からん面白さやと思う。
お暇があれば、どうぞ。私は、もう1回は行くよ。
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