「プラド美術館展」と「ロダンとカリエール展」
“マドリッドのプラド美術館にて”
今日は上野で美術館のはしご。
東京都美術館のプラド美術館展と、国立西洋美術館のロダンとカリエール展へ。
プラド美術館展は非常に期待して行った割には、自分の好きな画があまり来ていなくてちょっと肩すかしを食らった気分。ゴヤも初期の綺麗な小品がほとんどだったし。その割には、『プラド』の名で人ばっかり多くて、おばちゃんにぶつかられたりで疲れた。
あと、日本人はバックボーンに聖書がないので、こういう展覧会は難しいなぁと思う。
ティツィアーノの「サロメ」は西洋化し過ぎてちょと違和感。この題材は、やはりモローの方が好き。
スルバランの「神の愛の寓意」「祝福する救世主」、ファン・ダイク「男の肖像」あたりが好みか。
“地獄の門(部分)”
一方、お口直しに入ったロダンとカリエール展。
こちらは、人も少なくて自分のペースでゆっくり作品を見られたし、内容も充実で非常に満足した。
ロダンの大理石彫刻は、石の中に元から埋まっているものを掘り出したような印象。この人は本当に凄いヒトだとしみじみ思う。二次元も三次元も上手いし。
カリエールの作は恥ずかしながら初見だったのだけれど、柔らかい渦巻くような筆の跡と1つのトーンにまとめられた画面が印象的。抑えた色合いが暖かく感じる不思議。「道行く人々」などは、何故かブレッソンの写真を連想してしまった。
ロダンの「最後の幻影」、カリエールの「母性」「もの思いにふける若い娘」辺りが特に好み。
今日の総括:展覧会は1日1件が妥当かと。歩き過ぎてクタクタ。
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