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ここんとこの読書

“麦茶飲みつつ”
B905

服部まゆみ「時のアラベスク」:正統派ミステリーとして、とても面白い。ラスト、ちょっと『藪の中』風だし。しかし、この人は作品毎にカラーが変わるなぁ。

古川日出男「2002年のスローボート」:いや、読みやすい。(笑)村上春樹はエッセイは好きだが小説は苦手、それへのオマージュなのでどうかと思ったら面白かった。章ごとの幕の落とし方が映画のようで印象深い。「アラビアの夜の種族」と言いこれと言い、虚構と現実の歪んだ融合感が独特で不思議。

石田衣良「美しい子供」:帯の文句で避けていた作品。なんとなく宮部みゆき臭がする。スポイルされる者はその理不尽さにもっと憤らないものか。

高村薫「照柿」:高村薫の小説を読むといつも色彩が浮かぶ。「黄金を抱いて飛べ」だと夕暮れの赤みを帯びた金、「神の火」だと冬の日本海の暗灰色、「リヴィエラ」だとアイルランドの曇天の灰白色。なのに、この「照柿」は色の名前がタイトルなのに、一向に色彩がわいてこない。炉に舞う焔の色や、見えない熱に浮かされた二人の男の想いの色、浮かんでもおかしくないのに何故?総括としては、相変わらず男らしい話を書く女性だなぁと。森の成長が気持ちいい。

杉浦日向子「杉浦日向子の食・道・楽」:著者の死からもう1年。早い。。。確かに我々は情報を食べているかもしれない。きちんと自分の好みが分かっているなら、それはそれで構わないと思う。踊ってるなら莫迦だが。器のセンスは、どうも私とは相容れない。(苦笑)

安野モヨ子「働きマン」:展開がステレオタイプだが、面白いと思う。女が働くことをテーマにした漫画って、滅多にないし。でも、『男スイッチが入ると男性ホルモンが出て通常の3倍のスピードで仕事する』って設定が、女は男の1/3しか能力がないと言っているようでとても嫌い。営業さんの話は良いなぁ。

吉川英治の「私本太平記」は4巻目(丁度半分)。足利尊氏に魅力を感じず四苦八苦している。佐々木道誉や後醍醐天皇の方がよっぽど魅力的。藤田貴美「EXIT」の10巻が出てたのにマイナー過ぎて気付かなかった。明日買いに行こう。

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