ここんとこの読書
“夜明け”
高村薫「地を這う虫」:この人の描く泥臭い男の人生に見惚れる。決してスマートでなく、損したり、弱さを見せたり、当たり前から逸脱したり、その揺らぎと芯の太さのアンバランスの妙。
村上龍「空港にて」:超スローモーション撮影を文章でやろうとしているのだが、各話ごとに好みがバラついてしまう。微妙な曖昧さが、なんかしっくり来なかった。相性かねぇ。
古川日出男「サウンドトラック」:なんだろう、この滅茶苦茶さ加減とこの疾走感は。訳が分からぬまま引きずり込まれて、訳の分からぬまま放り出された気分。龍というより春樹?な印象。春樹のモデルルームに野生児が住み着いたみたい。(笑)結局よく分からない、なのに一気読み。
山田詠美「PAY DAY!!!」:とても久しぶりのエイミー。911絡みの話だか、喪失感と愛情の関係か「トラッシュ」と似ていて好きかな。 絆が遠くなっても生きていてくれるからこそ、私も幸せでいられる。遠ざかった愛情の存在。
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