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金刀比羅宮 書院の美

“柳”
B1107

東京芸大の方の会期終了間際に行った『金刀比羅宮 書院の美』(東京芸術大学美術館での公開は終了)。やはり、行って良かった。予想以上に素晴らしく、思わず会場3周してしまった。
会場には、それぞれの部屋の実際の形に襖が配置され、自分がもしその部屋に居たらどう見えるかが体感出来るのが嬉しい。ガラス越しではあるものの、触れられる近さで鑑賞出来るし。
 
特に好きだったのは、応挙の虎の間、岸岱の柳の間、若冲の花丸図、邨田丹陵の富士一の間。
虎、マフマフのモケモケで猛烈に可愛らしい。タイプの違うのがコロンコロン居て、角に配置された山水の硬さと毛並みの柔らかさの対比が素晴らしい。
柳、風の流れ(柳のたなびく方向)が右回りに、時の流れ(鷺の着水の様子)が左回りに描かれ、室内に双方向の渦が出来ているようで、その流れに巻かれる気持ち良さが楽しい。岩に苔むす地衣類の鮮やかな翠の美しさに見惚れる。
若冲の緻密さからくる圧迫感にも似た迫力、富士の潔い余白の美、と対照的な面白さ。

こういう実用品でもある美術は、その配置如何で活きるも死ぬも決まってしまうと思う。
今回のは、そういう意味でもとても良かった。照明も良かったし。

いつか、金比羅さんも再訪したいなぁ。

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Comments

おお、いらしたのですか。うらやましい〜。
若冲先生もさることながら、応挙先生の虎。
マフマフのモケモケですか。うわー。見たかった…。
行きたかったのですが、とうとうかなわずでした。
いつか金比羅さんに行ってみたい気持ちでいっぱいです。

Posted by: きたきつね | 2007.09.12 12:04 AM

こんばんは〜。いってきましたよ〜。
今回は、応挙センセの魅力が炸裂しておりました。
虎ちゃん達は、本当に撫でくり回したいほどかわゆらしかったです。
鶴の間のカサカサした凶暴な鶴の顔も、なかなかでした。

来年の1月までやっている、本家の金比羅さんで公開(奥の院公開付き!)は本当に魅力的ですね〜。
また、巡回してくれると嬉しいのですが。

Posted by: | 2007.09.13 12:38 AM

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