植田正治写真美術館
山に向かう細い道を車でどんどん走って行くと、突然視界が開け、一面の田んぼと悠然とそびえる大山が目に飛び込んでくる。
その景色に思わず目を奪われる場所に、植田正治写真美術館はポツリと建っている。
高松伸氏の造った大きなコンクリートの容れ物には、写真を展示する部屋は僅か3室。
後は、日本最大のレンズを壁にはめ込んで室内に逆さ大山を映し出す巨大カメラ・オブスキュラと、ただただ景色を楽しむ広いスペースで成り立っている。
写真だけを楽しみたい人には物足りない空間。
でも、植田氏の人と形(なり)をこういう形で見せるのか〜という楽しみがあると思う。
植田氏の写真は作為的に二次元で絵画っぽくて、好きも嫌いもあるのだけれど、あの不思議な空気と風のようなトーンは見飽きない。
刻々変わる景色とオブジェのような建物と、天気次第の針穴壁画。
そんなものに囲まれて、写真を楽しめるって幸せだ。
何度でも行きたい美術館だけど、ちょっと遠いのが哀しい。
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追記:先週のマメシボリは、植田正治写真美術館周辺写真ばかりです。
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