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平城遷都1300年記念 国宝 薬師寺展

“奈良にて(唐子・鍵遺跡)”
B1214

東京国立博物館で開催中の薬師寺展に早速行って来た。
美術館での見仏は唐招提寺展以来なのだが、今回も非常に見応えのある仏様だった。

私的観覧ポイントは、日光菩薩・月光菩薩、吉祥天像、仏足石、白磁碗、狛犬。
中でも、日光月光は最初は完全に左右対称なのかと思って見ていたのだが、よくよく見ると肉の付き方が全く違って、日光は女性的、月光は男性的であることに非常に驚いた。二の腕の肉の付き方とか背中の肉の付き方、脇のライン、微妙な違いで肉のまろやかさ、筋肉の硬さを感じさせる技術の高さは素晴らしい。特に日光の腰と尻の境目の窪みのエロチックさと月光の捻った腰の肉の盛り上がりの精悍さは圧巻。後背なしで仏様を観られる機会に恵まれた事に感謝。
勿論、国宝の吉祥天像の凄さは言わずもがな。色彩の豊かさ、描線の柔らかさをあの至近距離から見られるとは正に眼福。

美術館で仏様を“観”るという行為は、拝観を観覧に切り替える行為であり、純粋に仏様単体の造形のみを観察出来る貴重な機会だと思う。
寺という照明の限られた暗い閉塞感のある演出空間で見えるものと、美術館という360度照明の明るい開放された鑑賞空間で見えるものは、あまりにも違い過ぎるから。
お寺にいらっしゃる時の威厳溢るる信仰の対象としての在るべき姿も素敵だが、腰の窪みのあまりの艶めかしさにドキドキさせられる美術品としての姿も捨てがたい。
そういう“眼”の切り替えを楽しむのも、見仏の醍醐味の一つかと思う。

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文化・芸術」カテゴリの記事

Comments

こちらを拝見して、
駆け足ながら出張のついでに行ってきました!
よかったです。ありがとう!
見方がさすがですね。
私は特に日光菩薩と狛犬がツボでした。

Posted by: きたきつね | 2008.03.30 at 10:53 PM

多分、背中を見なかったら、日光の女性性と月光の男性性には気が付かなかったかも知れません。せいぜい、月光の方が足が少しデカイとか、日光の腰が少しふっくらという程度しか分からなかったと思います。腰のひねり方そのものが違うというのは、本当に意外でした。

しかし、日光=池田社長、月光=アカドクロの捨之介、という顔の喩えは絶妙だけど、伝わりにくいですねー(笑)。

Posted by: のーとみ | 2008.03.31 at 12:30 AM

>きたきつねさん
お役に立てて何よりです♪
狛犬、あの棒の様な足とクルクルたてがみが素敵でした。
好きなものが同じって、嬉しいです。

>のーとみさん
ホント、背中って大事ですね。セクシーさというのは、腰のくびれから脹らみのカーブにあるのかと考えました。女性性というものは、骨が柔らかいのでしょうね。くねくね。
 
>>日光=池田社長、月光=アカドクロの捨之介
そういう観点を共有出来る人と観覧出来るのは、非常に楽しく有り難いのですわ。多謝でございます♪

Posted by: | 2008.03.31 at 10:48 PM

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