森山大道展 i.レトロスペクティヴ 1965-2005/ii.ハワイ
森山大道の写真を見ていると写真は粒子であることを突きつけられる感じがする。私が彼の写真を凄いと思うのは、色を削ぎ落としモノクロに変換する作業を、あれだけの大きなドットで行える所。
ドットであるが故のハイコントラストの必要性とか考える。
だから、森山氏の写真はなるべく大きなサイズで、あのザラリとした夏の海辺の道路みたいな乾いた感じを味わいたい。
なので、こういう展覧会は、とても嬉しいのだ。
年代順に見せる3階の会場は、変化が大きくて、見ていて面白い。
特に、70年代と80年代の写真の間に明らかな違いがある。それは例えるなら、4Bの鉛筆で書きなぐっていたデッサンがペン画になったようなイメージ。
ハワイの方は、全体的に画面が水を含んでいる感じがして面白かった。
“しっとり”って感じじゃなくて、“湿気とか雨”って感じで。
それぞれの会場で、それぞれ別の流れがあって、面白い展覧会だった。
個人的には、70年代の写真とハワイが好き。
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『森山大道展i.レトロスペクティヴ1965-2005/ii.ハワイ』
会期:2008年5月13日(火)〜6月29日(日)
開催会場:東京都写真美術館
3階展示室 i. レトロスペクティヴ1965-2005
2階展示室 ii. ハワイ
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以下、展覧会の感想ではないのだけれど。
まったく、写美の照明は酷すぎる。市民会館の展覧会じゃないんだから、あの蛍光灯はないだろう。
映り込みや反射もひどく、それに邪魔されて気が散って写真に集中出来ない。(特にハワイの方)平面にガラス掛けたら、そうなるのは分かりきった事なのに。
写真美術館を名乗るなら、もう少し考えて展示をするべきと思う。あ〜あ
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