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五右衛門ロック@新感線☆RX

“チロル売ってた”(GX 200アスペクト比1:1画像)
B1259

本日、新宿コマ劇場で上演中のSHINKANSEN☆RX『五右衛門ロック』を観てきました。久々の中島かずき脚本、いのうえひでのり演出、古田新太主演という、将にこれぞ劇団☆新感線!という舞台。
歌って踊って、殺陣やって、ホロリとさせて、バカやって。
しかも、今回は新宿コマ劇場という場所もあって、いのうえさん言うところの大衆演劇の香りもぷんぷんするし、歌詞が森雪之丞さんということもあって昭和歌謡の匂いもあり、にゃ〜、もう楽しい楽しい。
もう一回見に行きたいな、と思うくらい。チケット代が、もう少し大衆演劇に近ければな。
 
ネタバレありの感想は、以下に。
えらいこと長いですよ。

ストーリーは王道も王道。冒険、遭難、因縁の再会、復讐、裏切り、隠された秘密、哀しい真実、女と宝と戦いと。考察要素ゼロ。
そして、大泥棒と言えばルパ~ン♪銭形のとっつあん=左門字、不二子ちゃん=真砂のお竜というカリカチュアされた配役に、貫禄の五右衛門を中央にドンと配置。ルパン的五右衛門ポジションは名前被るから無し?
ストーリーの間を歌と踊りと殺陣で繋ぐスタイルは、いかにも劇団☆新感線。
 
踊りの振付が独特だと思ったら、悦ちゃん先生だった。流石、関節話法。身体のラインやくねる動きを強調する感じや、縦ライン多用の群舞(と言って良いのか?)が特徴的。
今回チラシの束の中に歌詞カードが無いと思ったら、パンフレットに載っていた。歌数が多すぎたのだろうか、版権の問題か。CDも公演録音しかないのが残念。あ、メインテーマ五右衛門ロックのサビが、Dragon rockerと雰囲気似て聞こえたのは私たけでしょうか?
多人数殺陣の動線がクロス+横ラインで、奥行きの使い方が上手いなぁと。きちんと乱戦に見える。
後、屏風構造の描き割りには、ナルホドと。毎度、場面転換の工夫が面白い。公演後半になれば、慣れてもっとスムーズな動きになるのだろうな。リバーシブル波裏パズル的ジャングルにニヤリ。布の波や、月照石採掘場の蛍光塗料含めて、チープになりすぎない演劇小屋っぽさの演出?好きだな~♪場面転換の度に、オケ・ボックスの目隠しの柄もちゃんと変わる細かさが大好きだ。
 
以下、役者さん感想というか溢れる愛。(笑)

古田さん、実は座長久しぶりなのでは。ひょっとして、アカドクロ以来!?今回は、スリムめで動きもよく、頭デカイネタもバンバン決まってお素敵。お色気歌合戦の時の変なバックダンスが大好きだ。好き好き大好き。
松雪さん、白くて細くて綺麗で惚れ惚れする。惜しげもなく見せる脚の綺麗な事、ああ、溜息が出る。ちょっと声が裏返るのが気になったけど、歌も踊りも殺陣も上手いし、動きに切れがある。流石、準劇団員!
慈英さん、今回一番のダークホース。いつもの右近さんのポジションを華麗に掻っ攫い、演技も踊りも歌も笑いも上手い上手い。コミカルな難しい動きと、プリティちょうちんブルマ、笑ってるのに悪い顔、どこをとっても文句ないですわ。お約束の「にょにょにょにょにょ」が、えらく可愛らしかった。
江口さん、ちょっと動きの切れが悪く、お約束「わーっはっはっは」のタイミングがずれたりで、ちょっと。。。でも2幕のギター弾き語り以降は悪くないし、最期の見得や、たらいの船はとても好き。もうちょっと慣れてらしたら、変わるのかな。殺陣については、言及すまい。
森山君、メタルマクベスのときに比べて格段に大人になって格好良くなってて、惚れた。踊りもタップも凄く難しそうなのを軽くこなしているように見えるし、白いマントを翻しての華麗なる舞いのような殺陣は王子様だわ。(いや、実際王子様の役だけど)身体つきが大人の男で、ほんと格好いい。ああ、格好いい。TVなんかで見るとこうは思わないのに、不思議。
北大路さん、流石の貫禄。声が良いのよね。北大路さんの殺陣は速さはないんだけど、重みがあるのだな。こういう殺陣もあるのか。
濱田さん、ちっちゃくてメッチャ可愛い。ああいう声を銀の鈴を振るような、というのか。で、ちょっと悪いんだけど、やっぱり可愛いたらいのお船。
冠君、衣装&髪型がプチ・ラオウ様。(笑)相変らず、いい声。高音の伸びが気持ちい。
聖子さん、出番少ないのに美味しいトコ持ってくなぁ。お色気歌合戦、大好きだ。惚れた男の後を追ったのか、脱出したのか分からないラスト、というのがとても好き。
右近さん、今回は滋英さんとのコンビでの幅があって軽やか。クィーンネタは、何が何でもやるのね。(笑)
じゅんさんと粟根さんの殺陣が見られて嬉しい。粟根さん、顎鬚に鈴ついてた気が、清四郎さん?
さとみさんの変なメイク健在で、和む。
 
好きなシーンは、最期の4人でクルクル入れ替わりの見得、お色気歌合戦、バラバ国軍の登場シーンのじゅんさんと濱田さんと森山君の歌のシーン、古田さんの変わり身の術を聖子さんが見抜くシーン、舞い踊る変なステップ慈英さん、皿つきカップでお茶するエスパーニャたち、ああ、ありすぎて困るな。
あと島の沈むところで思わず涙してしまった。涙腺緩くて、自分で吃驚よ。
 
1幕のロープで繋がった古田さんと江口さんが立ち回るシーンは、途中で縄は切れるし、つながりは悪いしぐちゃぐちゃで、微妙だったり、台詞かんだり、まだまだこれから変わっていくのだろうなと思う場面も多く、だからこそ、繰り返して観たいと思うのだろう。
だって、今の時点でこれだけ面白いんだもの。
どう化けるか見たいじゃない。

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