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蜉蝣峠@劇団☆新感線いのうえ歌舞伎・壊

B1355

今日は、赤坂Actシアターに劇団☆新感線の蜉蝣峠を観に行って来た。
いや〜!面白かった!!私この芝居メチャクチャ好きだ!
去年の五右衛門ロックが面白くて何度も繰り返したい楽しさならば、今回の蜉蝣峠はずしんと胃の腑に染みてお腹いっぱいになる様な面白さだった。
クドカンの脚本は思った以上に骨太で、笑いキッチリ持っていきながら二幕の畳み掛けるラストへの疾走と着地は思わず夢中にさせられた。
堤さんと古田さんの系統の違う色気に目移りするし、今回は劇団員がきちんと主要ポジションで踏ん張っててちゃんと“劇団☆新感線”の舞台になってるもの好きだったな〜。
 
もうすぐ千秋楽だけど、一応ネタバレありの感想は以下に。

 25年前の事件を軸に、記憶をなくした男と破滅を待つ男の人生が交錯する物語。と書けば格好良いのだが、マザコンとシスコンの物語だった。男って可愛らしくて、本当に莫迦だ。
 結局、闇太郎はお泪に母親を重ね、天晴は拠り所なく破滅に向かいながらも姉への思慕を捨てられない。重ねた罪は同じ様で少しずつ違い、嘘をつく相手も理由も違うのに、どこか同じ臭いのする二人の男の弱さと空虚の切なさ哀しさが染みる。サルキジと立派の親分が科白で「自分で繰り返し言ってないと、忘れてしまいそうで恐い」と何度も言葉にする自己の喪失の恐怖を体現する、闇太郎の“闇”の意外な浅さが逆にリアルでじんと来てしまった。
 あどけない、いっそfoolと言って差し支えないと思えるお泪の真っ直ぐさがその闇を浮き彫りにして、お寸や立派の親分、流石先生、がめ吉の異様な人間臭さがその闇を闇として差別し、性別超越した(笑)銀之助とサルキジの交わりが悲劇の喜劇的側面を露にし、なんかもうお腹いっぱい。
 二幕の骨太感は本当に好きだ。一幕は軍鶏に持っていかれた。(笑)
 
 歌、凄く良かったのに今回物販にCDなくってメッチャ残念。あの歌って踊れるテクノな三人衆が引っ掛かったのか? でもアレは素晴らしかった。(笑)メンバーも。
 踊りはまたもやエッちゃん先生。群舞に特徴がある気がする。婚礼のトコとか好き。
今回舞台道具はシンプル。相変わらずスクリーン使うのがいのうえさんのブームなのか?
 
 以下、溢れる俳優さんへの愛。
 古田さん、声が良い、声が好き。相変わらずエロっぽい色悪って感じだ。悪いんだけど寂しくて、ちょっと不安定な感じがまたいい。お泪に出刃突きつけられて必死な所の可愛らしさとかね、婚礼のときのお下劣な歌とかね、並列で素敵。
 堤さん、もうもう自己破滅型の悪党で、その悪さが即物的じゃなくていろいろ突き抜けてるのがいっそ清々しいと言う変な悪党で、相変わらず爽やかに艶っぽい。総髪似合い過ぎ。真黒で裏地が紅の着物と最後の真っ白で裏地が黒の着物で赤フンチラリに、鼻血出そうになった。まさかの着ぐるみも愛せる。大好きだ。
 高岡さん、莫迦っぽい純真さに彼女は非常にハマっていたと思う。まさにお泪だ。
 勝地君、難しい役所なのに凄く頑張ってた、犬顔の時からまた育ったなぁとしみじみ。サルキジ撃っちゃうとこで、また「金◯ないから戻れない」と言うのかと、どきどきした。(笑)ごめん。
 木村君、あの実は女だったと言うのは全く読めなかった。本当に吃驚した。
 善さん、出てくるだけで笑いをさらうズルい人。(笑)そうやって、飄々と一幕二幕をスルリと演じた上で、あのシーンを持ってくるんだから本当に美味しい。闇太郎を刺した後、転がって喚き続ける所は悲哀に溢れてたまらんかった。参る。
 粟根さん、無界屋蘭兵衛的な感じ。二階でミラーボール回してる所が好き。
 聖子さん、大人の色気だな。足組み替える所とか、襟足直す所とか。盲目的な母の愛とか姉の愛とかいうよりも、女の意地みたいな感じがした。姐さんと呼びたい。
 じゅんさん、あのトリオステージは素晴らしい、ソロのお歌も素敵だった。個性の強い中でグラグラする普通の男って感じが舞台を締めてた気がする。聖子さんとめっちゃチューしたはって、劇団員の仲の良さを感じてしまった私は変だと思う。
 
あ〜、満喫!また書き足すかも。

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